
何か働く上で資格が欲しいと考えている人におすすめなものがあります。それは技術士の資格です。
一般的にこの資格は知名度も低い為、知らないという人もいるかもしれません。技術士とはいわゆる理系の資格で、建設部門や機械部門に環境部門等21の技術部門に分かれており、どれも取得する事でその分野のプロであるという証明になります。
では具体的にこの資格を取得するメリットは何かというと、色々あるので詳しく見ていきましょう。まず高い信頼と評価を周囲から得る事が出来るという事です。
資格を得るには当然ですが試験を突破しなければなりません。その試験もなかなか簡単なものではなく一次試験、二次試験とあり、試験も選択式の問題に加えて記述式や口頭試験、実務経験が求められるケースもあり、運だけで突破出来るようなものではないです。
その為、資格所有者がいる会社は信頼度が増します。例えば建設業界だと建設コンサルタントの登録も出来るようになり、会社の業績のアップにもつながります。
さらに公共事業の入札をする時に資格所有者が何人いるかも評価対象になり、入札で有利になる事も珍しくありません。
また、より専門度の高い仕事を行う事も出来、給料のアップが期待出来るというのも大きなメリットです。会社によっては資格手当で毎月数万円上乗せしている所もありますし、専門度の高い仕事を行う事で社内での評価も上がり出世にもつながるというのも魅力です。

他にも人脈を広げられる、というのもメリットの1つとして挙げられます。
資格を取得すると日本技術士会に入る権利も得られます。この会は全国に沢山の支部があり、そこで普段は話す事がないような違う分野の人と交流する事が可能です。
他の会員も資格を持っているので専門分野のプロばかりです。彼らと交流を持つ事で新たな人脈を作る事が出来、新しい考え方を吸収する事も出来ますし、新しいビジネスにつながる可能性も出てきます。
それから転職する時に有利というのもメリットです。技術士の資格は取得が簡単ではない為、取得者数も多くありません。21ある技術部門の中で最も多いのが建設部門なのですが、それでも1万人にも満たない程度です。その為、非常に希少価値が高く、会社側も技術士がいるだけで会社の価値が高まるので欲しいと感じています。その結果転職時にこの資格を持っていると有利に働く可能性が高いです。
当然独立をする場合も大きな力になってくれます。資格を持っているという事は高い技術力を持っているという事なので、周囲も安心して仕事を依頼してくれます。
加えて、日本技術士会は独立を考える人に対して研修会も開いてくれているので、資格があるだけで非常に心強いです。
あと他の資格を取りたいと思った時に、有利に働く事があるというのもメリットです。例えば弁理士や施工管理技士、地すべり防止工事士の資格を取る時に技術士の資格を持っていると、試験の一部が免除されるケースがあります。その為勉強する範囲も狭くなり、より合格出来る可能性が上がるというのも魅力です。
それから消防設備士や労働安全コンサルタントや労働衛生コンサルタント、作業環境測定士の受験資格も得る事が出来ます。

このように取得するメリットは沢山ありますが、その一方でデメリットもいくつかあります。
まず知名度が高くないという事です。技術士の資格はものすごく業界内では評価されていますが、一般的にはあまり知られていません。その為苦労して取得しても周囲からあまりすごいと思われないので、家族や友人にちやほやされたい人にはあまり向いていないかもしれません。ただし、業界では取得していると大きな信頼につながるので、それほど気にする必要はありません。
そして資格を持っていなくても働く事が出来るというのもデメリットです。例えば医者や弁護士だと資格を持っていないと働く事は出来ませんが、建築業界では別に技術士の資格を持っていなくても知識と経験さえあれば仕事は出来ます。その為、苦労して必ず取らなければならないというものでもありません。
それから、取得するのにかなり時間がかかるというのも大きなデメリットです。特に二次試験では、条件に7年を超える実務経験というものがあります。つまり二次試験に臨むには、最低でも7年の実務経験がなければならないので大変です。
このように技術士の資格取得には沢山のメリットがある一方で、デメリットもいくつかあるので、取得を考えている人はこれらをよく見極めてから動き出すようにしましょう。
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